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2008年05月 アーカイブ

2008年05月06日

<後期高齢者医療>

71歳「生活ギリギリ」
むごいことと思うのは私だけでしょうか。

 北海道や福岡県など10道県で、障害を抱えたお年寄り3400人余が、後期高齢者医療制度への加入を「強制」され、拒否していた。加入しなければ障害者医療費の助成を受けられないと知りつつ、保険料の負担に耐えられない現実がのしかかる。重い障害を抱えながら長年働き、家族を養う人たちは、制度のはざまに落ち込み、疑問の声を上げる。

 富山市の新聞販売店勤務、中崎宗夫さん(71)は聴覚障害2級で、肉声での会話は困難だ。耳鼻科や眼科にも通う必要があり、4月3日に受診、窓口で自己負担分430円を支払った。3月までは県と市の医療費助成があり、負担はゼロ。引き続き助成を受けるには、同制度に入る必要があったが、見送っていた。

 妻チヨミさん(66)と2人で新聞を配り、月収は約17万円。年金も約20万円あるが、配達用の車のガソリン代などで十数万円が消える。知的障害者施設で暮らす長男(37)、重症心身障害者施設に入所の次男(35)のため、月4万円を欠かさず積み立て「生活はぎりぎり」だ。

 3月に郵送されてきた新制度の通知を手に、市役所に出向いた。妻と息子、有料老人ホームで暮らす母親(91)は、中崎さんの政府管掌健保の被扶養者で月々の保険料は7200円。中崎さんが同制度に入ると、全員が個別の健康保険に入らなければならず、保険料総額は1万1700円に増えてしまう。

 中崎さんは、付き添いの友人のおかげで職員の説明をやっと理解し「今の収入では負担できない」とその場で加入を拒んだ。

 だが、今後は障害者対象の医療費助成が受けられず、日常的な通院で負担を強いられる。「通院だけならまだしも。今は事故も入院も考えたくない」

 「私が新制度に移れば、子供たちの保険も必要になる。それは絶対に無理。制度の変更を国は真剣に考えてほしい」。中崎さんは筆談を交え、そう訴えた。


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